SOLEIL

A.S

アートディレクター

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Profile

フランス、マルセイユ出身。 2008年にグラフィックデザインの学士号を取得、2010年から日本のゲーム業界に参画。
2017年に3D背景アーティスト、またテクニカルアーティストとしてソレイユに入社。現在は開発中のタイトルでアートディレクターを務める。

まず初めに、日本に来る前はどんなお仕事をしていたかを聞かせてください。

2008年にグラフィックデザインの学士号を取得後、マルセイユにある小さなデザインスタジオでジュニアグラフィックデザイナーとしてのキャリアをスタートしました。

すきま時間にはHTML/CSSやFlash、ActionScriptを勉強して、大手日系広告代理店のグループ会社にFlashアニメーター兼ウェブデザイナーとして転職し、パリへ。 ビデオゲームの開発は自分の夢でしたが、当時フランスのゲーム業界はあまり順調でなく、ウェブ業界でキャリアを積んでいくことのほうが自分のためになると思って。
そのとき担当した大手ブランドがクライアントの案件は、若かった僕にとって素晴らしい機会だったし、デザイナーとして非常にスキルアップできたと感じています。

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Flashアニメーター、そしてWebデザイナーとして順調にキャリアを積んでいかれたんですね。そんな中、どうして日本に?

子供のころから日本のポップカルチャーにいつも魅了されていて、社会人になってからは年に数回日本に遊びに行くようになりました。 何度も日本へ旅行しているうちに「日本で暮らす」という考えが自分の中に芽生えてきて、仕事の傍ら日本語教室へ通うことにしたんです。
それから時が経って、2010年の9月、スーツケース二つと夢を抱えて、ワーキングホリデービザで日本に来ました。

長年の夢を叶えたんですね。

東京で仕事を探しはじめてすぐ、まるで何かに導かれたかのように、モバイルゲームの会社への就職がきまりました。そうして、UIデザイナー兼2Dアニメーターとして僕のゲーム業界でのキャリアがスタート。

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しばらくして、プロジェクトマネージャー兼リードアーティストとしてプロジェクトを牽引するようになった頃、Unity3Dを使ったゲーム開発に携わりました。ゲームエンジンが持つ可能性に魅了され、3DモデリングとC#プログラミングをがむしゃらに勉強しました。その後すぐ3D背景のデザインに興味を持ち、Unity3D、Unreal Engineの勉強を始めます。
数年後他社に3Dアーティストとして採用され、RPGタイトルで3D背景アーティスト、テクニカルアーティスト、そしてエフェクトアーティストとしてキャリアを積みました。

アートにまつわる色々なご経験をされてこられたんですね。現在はソレイユでどんなお仕事をしていますか?

ソレイユには2017年の7月に入社しました。一番最初のプロジェクトは『Naruto to Boruto シノビストライカー』で、3D背景アーティスト、そしてテクニカルアーティストとして参画して、そのあとはガンホーと共同開発した『ニンジャラ』のチームへ異動しました。

そして今、自分のキャリアの中ではじめて、新規コンシューマータイトルのプロジェクトでアートディレクターを務めています。今回のオファーはとても光栄に思っており、確固たる覚悟で自分のベストを尽くすつもりです。

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今のポジションでは、背景、キャラクター、エフェクト、アニメーション、UI、コンセプトアートなどプロジェクトのアートチーム全体の監修を任されています。日々の業務を要約すると、予算やスケジュールに合ったアートディレクションの提示、チームメンバーとのコミュニケーション、クオリティーチェック、などゲームのビジュアルに関する事柄全般のディレクションです。

このポジションは僕にとって大きな挑戦ですが、挑戦することが僕の人生の目的でもあるのです。楽な所に身を置かず、常に新しい事を求めてチャレンジしていくのが僕のスタンスです。

最後に、A.Sさんはアーティストとして、今後どんな風に活躍したいですか?

今は、アートディレクターとしてのキャリアを追求し、できる限りの経験を積みたいと思っています。
アーティストとしての視点では、常に好奇心を持って、新しいことを学び続けていきたいです。
好奇心こそがクリエイティビティの源だと、強く信じています。